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2023年8月8日のトレンド
松野官房長官
- 国連人権理事会の作業部会は、ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏から性的虐待を受けたと主張する元タレントらに対し、日本政府に救済措置を求める声明を発表しました。
- この声明は、ジャニー氏が2022年に死去した後も、被害者らが法的な救済や公的な謝罪を得られない状況にあることを懸念し、日本政府に対して「被害者の尊厳と人権を回復するために必要な措置を講じること」や「被害者の声を聞き、真摯に対応すること」などを要請したものです。
- この声明に対して、松野博一官房長官は7日の記者会見で、「法的拘束力を有するものではない」との認識を示しました。
- また、今後の対応については、「全ての子ども、若者が安心して過ごせる社会の実現へ着実に施策を実施する」と述べました。
- この問題は、ジャニー氏が生前に少年タレントらに対して性的行為を強要したという疑惑が報道されたことが発端で、2019年には元タレントらがジャニーズ事務所やジャニー氏を相手取って損害賠償請求訴訟を起こしました。
- しかし、2020年には東京地裁が原告側の訴えを棄却し、2021年には東京高裁も控訴を棄却しました¹。その後、原告側は最高裁への上告を断念し、裁判は終了しました。
- このように、ジャニー氏からの性被害を訴える被害者らは、日本の司法制度では救済されなかったと感じており、国連人権理事会の作業部会に救済を求める手紙を送ったという経緯があります。
- 作業部会は、この手紙に基づいて声明を発表したとされています。
内部告発
- 渋谷区の澤田伸副区長(63)が、庁内の業務連絡用ウェブチャットに、今年4月の同区議選で初当選した国民民主党の桑水流弓紀子区議(35)について「ブタ」などと不適切な書き込みをしていたことが、内部告発によって明らかになりました。
- 澤田副区長は博報堂などを経て2015年10月から副区長を務めており、渋谷区のジェンダー平等・ダイバーシティ推進の顔として知られていました。
- 澤田副区長は6~7月、区職員約120人が閲覧できるチャットに、桑水流区議について「国民民主の桑ブタは(中略)早めに封じておかないとね!」などと複数回にわたって書き込んだほか、非公表としている桑水流区議の自宅マンションの住所も暴露していました。
- この問題は、8月3日に複数の区議に匿名で情報提供があったことから発覚し、翌日区議らが調査したところ確認されました。
- 7日夕方には、桑水流区議や同区議会の会派代表らが記者会見を開き、澤田副区長の行為を厳しく批判しました。
- 澤田副区長はFNNの取材に対し、「全て事実で、深く反省している。本人に直接謝罪する」と話しました。
- また、渋谷区は「きょう副区長から区議本人に直接お詫びすることはかなわなかったと聞いている」と回答しました。
- 桑水流区議は記者会見で、「精神的ダメージを負い苦しんでいることは知ってほしい」と述べました。
- また、「第三者を含む調査委員会の設置を要望し、澤田氏への法的措置も検討する」と話しました。
カルテル
- 損害保険の大手4社が企業向け保険の保険料を事前に調整していたとして、公正取引委員会が独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで調査に乗り出した。
- カルテルとは、同業者間で価格や生産量などを事前に合意して市場を支配することです。
- カルテルは競争を阻害し、消費者の利益を損なうため、独占禁止法で禁止されています。
- この問題は、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、損害保険ジャパン、あいおいニッセイ同和損害保険の4社が、東急や仙台国際空港などの企業向け保険の契約更新時に、保険料の引き下げ幅や割引率などを事前に打ち合わせていたとされるものです。
- 金融庁は6月までに、各社に報告徴求命令を発出しました。
- 東京海上と損保ジャパンは8月に入り、全営業部店を対象とした調査報告を求められています。
- 公取委は10日に各社の責任者を呼び、関係資料の提出など協力を求める予定です。
- この問題は、損害保険業界の競争環境や信用に影響を与える可能性があります。
- 違反行為が確認されれば、公取委は排除措置命令などの行政処分に乗り出す可能性もあります。
相馬野馬追
- 福島県相馬地方の伝統の祭り「相馬野馬追」で、出場した馬2頭が日射病や脱水症状で死亡した。
- 相馬野馬追とは、1000年以上の歴史があるとされる国の重要無形民俗文化財で、毎年7月に開催される騎馬行事です³。騎馬武者たちが野生の馬を追いかけて捕まえるという壮大な光景が見られます。
- しかし、今年の相馬野馬追は、暑さによって人も馬も苦しんだようです。7月29日から31日にかけて行われた3日間の会場周辺の気温は、過去5年間で最も高く、連日35度近くまで上昇しました。
- その結果、出場した馬361頭のうち、日射病の1頭を含む2頭が死亡しました。
- また、日射病や脱水症状が疑われた馬の救護は南相馬市内だけで111件に上りました。
- 人間にも被害が出ました。騎馬武者や観客など、救護所で熱中症やその疑いと診断された人は83人で、うち11人は救急車で病院に運ばれました。
- この問題を受けて、相馬野馬追の執行委員会は、真夏開催の在り方について検討会を新設し、見直しや対策の議論を急ぐことにしています。
- 開催日程を変更することや、散水車で水をかけることなどが検討されています。
四面楚歌
- 自民党女性局のフランス研修が観光旅行と批判され、ネットで炎上したことに対して、松川るい参院議員が地元の大阪府や自民党内からも厳しい非難を受けている。
- 松川氏は、7月24日から28日まで、自民党女性局の38人の一員としてフランスに渡りました。
- しかし、この研修は、エッフェル塔前での写真撮影やセーヌ川でのディナークルーズなど、観光色が強い内容だったことが発覚しました。
- また、松川氏は娘を同行させており、その費用の一部を党費で賄っていたことも判明しました。
- これらの事実がネット上で拡散されると、多くの人々から「血税で旅行か」「議員失格だ」「国民を馬鹿にしている」といった批判が噴出しました。
- 松川氏はTwitterで謝罪し、娘の費用を返金すると表明しましたが、炎上は収まりませんでした。
- さらに、松川氏は地元の大阪府や自民党内からも総スカンを食らっています。
- 松川氏の選挙事務長を務めていた花谷充愉元府議はFacebookで「議員辞職すべきだ」と厳しく批判しました。
- 他の支部や府連幹部も、松川氏の処分を求めています。
ザッカーバーグ
- 米国の有名な実業家であるイーロン・マスク氏とマーク・ザッカーバーグ氏が、総合格闘技で直接対決する。
- マスク氏はテスラやスペースXなどの革新的な企業のCEOであり、ザッカーバーグ氏はメタ(旧フェイスブック)やインスタグラムなどのSNSの創業者兼CEOです。両氏はそれぞれ自社のSNSで対決を発表し、収益はすべて退役軍人のための慈善団体に寄付すると表明しました。
- この対決は、両氏の間に長年にわたって存在している確執や競争心によって引き起こされたものと見られています。
- マスク氏はザッカーバーグ氏のSNSに対して批判的な発言を繰り返しており、ザッカーバーグ氏もマスク氏のビジョンやプロジェクトに対して懐疑的な態度を示してきました。
- 特に、マスク氏が昨年ツイッターを買収してから、両社のSNSは激しい争いを繰り広げています。
- マスク氏はツイッターをXと改名し、方針変更や技術的な問題、嫌がらせや憎悪表現への対応などによってユーザーから不満を受けています。
- 一方、ザッカーバーグ氏は先月、Xのライバルとなる新たなSNS「スレッズ」を発表し、短期間で登録者が急増しています。
地球6周分ガソリン代
- 山口壮・前環境大臣が政治資金から高額なガソリン代や自動車の購入費用を支出していたという疑惑。
- 週刊ポストが報じたところによると、山口氏は2021年に約275万円、2019~2020年にも約240万円、約196万円のガソリン代を政治資金で計上していました。
- これは、走行距離に換算して年間約24万km、地球を約6周したことになります。
- また、山口氏の妻が日頃乗っているというインプレッサの購入費用や自動車税、車検代なども政治資金から支払われていた可能性があります。
- これらの支出は、政治活動に関係するものなのか、私的な使用にあたるものなのかが問われています。
- 政治資金規正法に違反する恐れがあるという指摘もあります。
中国軍ハッカー
- 2023年8月8日、米紙ワシントン・ポストは、中国軍のハッカーが2020年秋に日本の防衛システムに侵入したと報じた。
- 同紙によると、米国家安全保障局(NSA)がハッキングを検知し、日本政府に通報した。しかし、日本政府は、機密情報が漏洩されたかどうかについて確認していないという。
- ワシントン・ポストは、中国軍のハッカーが日本の防衛システムに侵入した理由は、日本の防衛政策に関する機密情報を盗み取るためだと報じている。
- また、中国軍のハッカーは、日本の防衛システムを攻撃するための準備をしている可能性があるという。
- この報道を受けて、浜田防衛大臣は「秘密漏洩は確認していない」と述べている。
- また、防衛省は、中国軍のハッキングを「深刻な問題」として捉えており、対策を強化していくとしている。
- 中国軍による日本の防衛システムへのハッキングは、日本にとって大きな脅威となる可能性がある。
- 日本政府は、ハッキングへの対策を強化し、機密情報を守る必要がある。
収益化
- X Premium(旧Twitter Blue)に加入しているユーザーなどに広告収益を分配する仕組みです。
- 収益化に参加するには、「フォロワーが500人以上」「過去3カ月間の投稿に対するインプレッションが1500万件以上」「Twitter Blueまたは認証済み組織にサブスクライブしている」といった条件を満たす必要があります。
- 収益化の分配は7月31日に実施する予定でしたが、プログラムへの登録者数が予想以上に多かったことから延期されました。
- 8月8日から順次適用され始めたということです。
- 収益化の分配金額は、投稿のリプライ欄に表示される広告から得た広告収益の一部であり、2月から7月末までの累計分が支払われます。
- 分配金額が50ドル(約7000円)を超えた場合、Stripeアカウントに入金されます。
- 収益化の分配金額はユーザーによって大きく異なります。
- 中には数百万円もの分配金を受け取ったと報告するユーザーもいます。
- 一方で、要件を満たしているにもかかわらず分配金を受け取れないユーザーもいるという指摘もあります。
淀川花火
- 2023年8月5日に行われた「第35回なにわ淀川花火大会」の裏側。
- この花火大会はコロナ禍前とほぼ同じ規模で開催され、約45万人が来場しました。会場でのアルコール販売も解禁され、多くの人が楽しんでいました。
- しかし、残念ながら、マナーを守らない人たちの姿も多く見られました。例えば、以下のような迷惑行為が報告されています。
- 立ち入り禁止エリアの土手にのぼる人々。高さ2mのブロックや鉄柱によじ登り、危険な状況になっていました。
- 注意すると、「みんな上がっていたから」「どいてほしい」と言って聞かない人もいました。
- 無関係のマンション敷地内にレジャーシートを敷く家族。八尾から花火見物にやってきたという人たちで、マンションの住民ではありませんでした。「言われたらどくけど」と言っていましたが、許可を得ていない場所で勝手に場所取りするのは不適切です。
- 車道にまで人があふれる人々。横断歩道のない道路を平然と渡り、車が通行しづらくなりました。救急車が渋滞に巻き込まれる事態も発生しました。
- 橋の上で立ち止まる人々。橋の上は花火がよく見える“特等席”ですが、人が滞留すると雑踏事故に繋がりかねないため、立ち止まるのは禁止です。しかし、多くの観覧客で埋め尽くされており、フェンスを乗り越えていく人もいました。
- 酒に酔って眠る人々。植え込みで気持ちよさそうに眠ってしまっている人や、酔っ払って話す人も見られました。
- ゴミを放置する人々。宴の後には無数のゴミが散乱しており、翌日の朝早くからボランティアや地域の住民らがゴミ拾いをしていました。
台湾訪問中
- 2023年8月8日に行われた「第2回台湾・日本安全保障フォーラム」での自民党の麻生太郎副総裁の講演。
- このフォーラムは台湾と日本の政治家や専門家が参加し、台湾海峡の平和と安定を目指すための協力や対話を行う場です。
- 麻生氏は講演で、軍事的圧力を強める中国に対して、台湾海峡の平和と安定には強い抑止力を機能させる必要があると主張しました。
- そのためには日米や台湾には「戦う覚悟」が求められていると述べました。
- 麻生氏はまた、日本の防衛力を高めることや、米国との同盟関係を強化することも重要だと強調しました。
- そして、台湾との関係も「非常に大切」だと認め、「日本は台湾との交流をさらに深めていく」と述べました。
- 麻生氏の発言は、中国が台湾に侵攻する可能性に備えるべきだという見方を示すもので、中国からの反発を招く恐れがあります。
- 実際、中国外務省は麻生氏の訪台に対して「厳重な抗議」を表明し、「一つの中国原則」を遵守するよう求めました。
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