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2023年9月5日のトレンド
押し寄せる水
- スペイン中部では、9月4日に記録的な豪雨が降り、トレド地域を中心に洪水が発生しました。
- この洪水で、少なくとも3人が死亡し、3人が行方不明となっています。
- 当局は、自宅の屋根で助けを求める人々や、車の中に閉じ込められた人々を救出する作業を行っています。
- 洪水の原因は、トレド近郊で1平方メートル当たり90リットルという記録的な降雨量を観測したことです。
- この降雨量は、通常の10倍以上に相当します。
- この豪雨は、地中海からの暖かく湿った空気が内陸部に流れ込んだことで発生したと考えられています。
- 洪水の影響は、道路や地下鉄、高速鉄道などの交通機関にも及びました。
- マドリードでは、地下鉄の一部が水に浸かり、運行を停止しました。
- また、高速鉄道の一部も運休や遅延が発生しました。
- スペイン政府は、洪水被害に対して緊急支援を行うと表明しました。
- また、気候変動による異常気象の増加に備える必要性を訴えました。
内閣改造
- 岸田文雄首相(自民党総裁)が、来週にも内閣改造と自民党の役員人事を行う意向を示した。
- 首相は、5日から11日までの日程でインドネシアとインドを訪問する予定で、外遊先で人事構想を練るとみられています。
- 帰国後の11日から13日の間に人事を実施する案が有力だとされています。
- 首相は、国民民主党との連立構想が進展する場合を念頭に置き、米国での国連総会に出席後の下旬に人事を遅らせる可能性にも言及したということです。
- しかし、自民党と公明党の両党内では、「月内に連立協議が整うのは難しい」との見方が広がっていると報じられています。
- 首相は、4日に国会内で公明党の山口那津男代表と会談し、今後の政権運営などについて意見を交わしたということです。
- また、自民党本部では、茂木敏充幹事長や麻生太郎副総裁などと面会し、人事に関する意見を聞いたとされています。
首相官邸ツアー
- 首相補佐官を務める自民党の森まさこ参議院議員(59)が、今年8月末に司法修習生の長女とその友人一行を首相官邸に招待し、“見学ツアー”をしていた。
- この行為は「首相官邸の私物化」と批判されています。
- 森氏の長女A子さんは弁護士志望で現在は司法修習生です。
- 彼女が司法修習生の友人ら約7人を連れて首相官邸を訪れたのは8月28日午後6時頃のことでした。
- A子さんの知人は「森氏が自分の部屋や執務室などを案内してくれた」と証言しています。
- 首相官邸は総理大臣をはじめとした政権中枢の執務空間であり、一般人の立ち入りは厳しく制限されています。
- 森氏は首相補佐官として、岸田文雄首相の側近として重要な役割を担っています。
- その立場を利用して、私的な目的で首相官邸に親族や友人を招くことは、公共の施設を私物化する行為と見なされる可能性があります。
- 森氏は「週刊文春」の取材に対して、「娘が司法修習生になったことを祝って、友人たちと一緒に来てくれた。私も嬉しかったし、彼らも興味津々だったから、少し見せてあげただけだ」と釈明しました。
- しかし、「週刊文春」は、森氏が娘たちに記念品として首相官邸のボールペンやノートなどを配ったことや、娘たちが首相官邸で記念撮影をしたことも報じています。
- この報道に対して、政界やメディアからは「不適切だ」「問題だ」「信じられない」といった批判や疑問の声が上がっています。
- 特に、岸田首相が今年5月に公邸で親族忘年会を開いていたことが発覚したばかりであることや、森氏自身が2019年に法務大臣として検察庁法改正案を巡る問題で辞任した経緯があることから、その政治的センスや倫理観に対する疑念が強まっています。
スパイ活動
- 米国内の軍事基地や機密施設に、観光客と名乗る中国人グループが不法侵入する事例が多発している。
- この行為は、米当局によってスパイ活動の疑いがあると見なされています。
- 米国防総省や連邦捜査局(FBI)などの政府機関は、ゲートクラッシャーと呼ばれるこのような不法侵入者を制限するための調査を実施しています。
- ここ数年で100件以上の不法侵入事例が記録されており、その中にはニューメキシコのミサイル発射場やフロリダのロケット発射場などの重要な施設に侵入した例が含まれています。
- 不法侵入者は、Googleマップの案内に従って基地内のマクドナルドを目指したり、基地内のホテルを予約したと主張したりするなど、様々な口実を使って警備員をだまそうとしています。
- 米政府関係者は、こうした侵入は、機密性の高い場所でのセキュリティの強度を知るための試みであり、ゲートクラッシャーたちはそこで学んだことを中国政府に報告すると考えています。
- この問題は、米中間の緊張の高まりの中で発生しており、両国は互いにスパイ行為を摘発し合っています。
最高益1400億円
- この話題は、東北電力が2024年3月期に過去最高の純利益1400億円を見込むと発表した。
- この利益は、電気料金の値上げや燃料費調整制度の影響などによって生まれたもので、消費者からは不満や疑問の声が上がっています。
- 東北電力は、2024年3月期の連結業績予想として、売上高2兆2000億円(前期比1.5%増)、経常利益2000億円(前期は1992億円の赤字)、純利益1400億円(前期は1275億円の赤字)を見込んでいます。
- 前期に比べて3992億円もの経常損益の改善要因として、東北電力は以下の3点を挙げています。
- 燃料費調整制度に基づく「期ずれ」効果1910億円。これは、火力発電に使う燃料の価格が下落したことで生じる利益で、電気料金が自動的に下がる時期が3~5カ月遅れるために発生します。
- 電気料金の引き上げ効果1772億円。これは、昨年11月と今年6月に実施した高圧・特別高圧や低圧の自由化部門、低圧の規制部門での値上げや料金見直しによるものです。
- 経営効率化効果400億円。これは、発電効率が世界最高の上越火力発電所1号機(新潟県上越市)を稼働させて燃料消費量を減らすなどの取り組みによるものです。
- 東北電力は、この利益を財務基盤の強化や再生可能エネルギーへの投資などに充てるとしています。
- また、来年2月に女川原発2号機(宮城県女川町・石巻市)を再稼働する計画であり、その増益効果も見込まれています。
- 一方、消費者からは、値上げを背景とした業績回復に対して、「不適切だ」「問題だ」「信じられない」といった批判や疑問の声が寄せられています。
地獄の選択
- 10月から始まる消費税に関する新しい制度であるインボイス制度に対して、声優業界が反対の声を上げている。
- インボイス制度は、消費税免税事業者に仕事を依頼した企業が、相手が課税事業者にならないと納める消費税額が増えるという仕組みです。
- この制度によって、消費税免税事業者である多くの声優やエンタメ関係者が、課税事業者への転換や取引からの排除、値下げなどの圧力を受ける可能性があります。
- その結果、廃業を検討する人が増えるという危機的な状況になっています。
- 4日には、インボイス制度の中止・延期を求める著名人や有識者たちが衆議院第一議員会館で緊急提言記者会見を開催しました。
- インボイス問題検討・超党派議員連盟の末松義規会長が財務大臣へ要望書を提出しました。
- この日、登壇したのはアニメ『SPY×FAMILY』シルヴィア役などで知られる声優・甲斐田裕子さん。『S.W.A.T.』シリーズ主人公役の咲野俊介さん、『機動戦士Zガンダム』エマ・シーン役の岡本麻弥さんとともに、インボイス制度を反対する有志グループ「VOICTION」の共同代表を務めています。
- 甲斐田さんは、「弱い立場にある免税事業者は、課税事業者への転換を迫られ、従った場合は重い納税と事務負担が発生する。免税事業者のままでいた場合、取引からの排除、もしくは値下げを強要される可能性がある。免税事業者にとってはどちらを選んでも“地獄の選択”となるゆえ、『インボイスを機に廃業を考える』と答えた事業者は、アニメ・漫画などのエンタメ業界で2~3割、建設業界では1割にのぼった」と説明しました。
- また、記者会見ではインボイス制度の中止・延期を求める賛同人も発表し、声優業界からは阿部敦さん、岩田光央さん、緒方恵美さん、小野大輔さんらの名前が明かされました。
無罪主張
- 2019年7月に京都アニメーションの第1スタジオが放火され、36人が死亡し32人が重軽傷を負った事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判が5日、京都地裁で始まった。
- 青葉被告は起訴内容を認めましたが、弁護側は心神喪失で無罪を主張しました。
- 青葉被告は車いすに乗って姿を現しました。やや弱々しい声で、「私がしたことに間違いありません」と起訴内容を認め、「事件当時はこうするしかないと思っていましたが、こんなにたくさんの人が亡くなるとは思っておらず、やりすぎだと思っています」と述べました。
- 検察側は冒頭陳述で、青葉被告が京アニ大賞に応募した小説を盗用されたと一方的に恨みを抱き、スジ違いの復讐だったと主張しました。
- また、青葉被告には完全責任能力があったとしています。
- 弁護側は、青葉被告が犯行当時に善悪の判断がつかない心神喪失の状態だったとし、無罪を主張しました。
- また、無罪でない場合、多くの犠牲が出た原因は建物の構造に問題があったと主張を展開しました。
- 裁判の一番の争点は、「被告の刑事責任能力の有無」となる見通しで、裁判は今後、143日間の長期間に及ぶ予定で、判決は来年1月25日に言い渡されます。
ベビーファースト運動
- 子ども家庭庁がシングルマザーと年収500万円以上の30~40代の男性をカップリングするというイベントを主催するというデマが拡散された。
- このデマは、実際には日本青年会議所の茨城ブロック協議会が行った「ベビーファースト運動」という子育て支援の事業を誤解したもので、子ども家庭庁は関係ないと否定しています。
- 「ベビーファースト運動」とは、子育て世代が子供を産み育てたくなる社会の実現のためにする運動で、日本青年会議所が全国で展開しているものです。
- この運動の一環として、茨城ブロック協議会は9月4日につくば市で「ベビ婚」というイベントを開催しました。
- これは、シングルマザーと年収500万円以上の男性を対象にした婚活パーティーで、託児所や子育て支援ブースなども併設されていました。
- しかし、このイベントのチラシがSNSで拡散される際に、「子ども家庭庁主催」という誤った情報が付加されたり、「シングルマザーを再婚させて出生率を上げようとする国策」という批判的な解釈がされたりしました。
- これに対して、子ども家庭庁はTwitterで「このイベントは当庁は無関係で、後援しておらず補助金交付もしていません」と明言しました。
- また、同じくTwitterで「ひとり親支援のためにやるべき事は、自立して十分な収入を得られる仕事、家庭を両立できるサポート、公的な支援体制だと思っています」と述べました。
- 一方、茨城ブロック協議会は、「ベビーファースト運動」の趣旨や目的を説明し、「誤解や偏見に基づく批判や中傷に対しては強く抗議する」という声明を発表しました。
身売り表明
- 人気ユーチューバーの事務所を運営するUUUM(ウーム)が経営危機に陥っている。
- UUUMは、HIKAKIN(ヒカキン)さんやはじめしゃちょーさんなどの有名なユーチューバーを所属させており、日本最大のユーチューバー事務所として知られています。
- UUUMは、2023年5月期に上場以来初めて赤字に転落しました。
- 連結純損益は10億円の赤字でした。
- 赤字の原因は、ユーチューブのショート動画の人気の高まりによるものです。
- ショート動画は最大60秒と再生時間が短く、広告単価も安いため、UUUMが得る広告収入が減少しました。
- また、ショート動画はTikTok(ティックトック)などの他の動画投稿アプリとの競争も激化しており、UUUMが所属させるユーチューバーの視聴者数やファン数も減っています。
- UUUMは、経営立て直しのために、広告関連事業を手がけるフリークアウト・ホールディングスへの身売りを8月に表明しました。
- フリークアウトは8月14日からUUUMに株式公開買い付け(TOB)を実施しています。
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