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2023年9月18日のトレンド
在宅手当
- 在宅手当とは、テレワークをする社員に対して、自宅での通信費や電気代などの必要経費を補填するために支給される手当です。
- しかし、在宅手当は現在、月給に含まれる賃金として扱われており、残業代の算定に影響しています。
- つまり、在宅手当を受け取っている社員は、同じ時間働いても残業代が高くなるということです。
- これに対して、厚生労働省は在宅手当を残業代の算定から除外する方向で検討しています。
- これは、テレワークが広がったことで、在宅手当を支給している企業が払う残業代が増えたためです。
- また、在宅勤務が可能な社員とそうでない社員の間で賃金の公平性が保たれないという問題もあります。
- しかし、在宅手当を残業代の算定から除外すると、社員の手取りが減る可能性もあります。
- 特に、週3日以上テレワークをしている社員は大きな影響を受けるかもしれません。
- また、在宅手当を「実費弁償」として支払う場合は、国税庁の例示する計算方法が現実的ではないという指摘もあります。
- このように、在宅手当の残業代算定からの除外は、テレワークの普及や賃金の公正性など、複雑な課題に関わっています。
- 厚生労働省は審議会で詳細を詰める予定ですが、2024年度にも適用される可能性があるため、テレワークをする社員や企業は注意が必要です。
休息扱い
- 医師が宿直や日直をしても、労働時間とみなさない特例が医療現場に広がっている。
- 来年4月からの「医師の働き方改革」に逆行しかねない動きですが、国や病院も後押ししています。
- なぜなのか、現場から伝える記事が朝日新聞デジタルに掲載されています。
- 記事によると、東日本にある救急病院に勤める40代の男性医師は、8月上旬の夕方から翌朝9時までの宿直に入りました。
- その間に、救急患者26人を診療し、2人の末期がん患者をみとりました。
- しかし、この宿直は一定の手当が出るものの、病院から労働時間ではなく、「休息時間」とみなされました。
- 男性医師は翌日も休めず、夜まで通常診療をこなしました。
- これらが可能になったのは、この病院が今年に入り、労働基準監督署から「宿日直許可」を得たからです。
- 許可があれば、夜間や土日、入院患者の急変や外来患者に対応するため医師が待機する「宿直」や「日直」について、特例的に労働時間としてみなさなくてもよくなります。
- 来年4月から「医師の働き方改革」が始まり、時間外労働が原則年960時間(月80時間相当)に罰則付きで規制されるのを前に、いま多くの病院が宿日直許可を申請しています。
- 地域の病院は人手不足のため、宿日直は主に地元の大学病院から派遣される医師が担っています。
- 時間外労働の上限は、大学病院と派遣先での労働時間を合計した上で適用されます。許可がない病院では宿日直の時間すべてが労働時間とみなされるため、大学病院は上限超えを心配し、派遣医師を引きあげる動きがあります。
- 各病院は宿直を回せなくなり、救急や出産の対応が止まってしまう事態を避けようと許可を申請しています。
- 厚生労働省も、病院に宿日直許可の申請を促しています。労基署による許可は2021年が233件、22年が1369件と約6倍に急増しました。
- ただ、宿日直許可をめぐっては、「軽度または短時間の業務」「十分な睡眠がとれる」などの条件を満たす必要があるという厚労省の基準があいまいであり、厳密には基準に該当しないような病院も許可されることがあるという問題があります。
- また、許可の取得後でも、宿日直中に通常業務が発生すれば、病院は労働時間として扱い、時間相応の手当も支払わなければならないという規定がありますが、適切に運用していないケースがあるという問題もあります。
- これらが原因で、実際には働いているのに労働時間とみなされない「隠れ宿日直」が存在すると専門家は指摘しています。
池下卓衆院議員
- 日本維新の会の池下卓衆議院議員が、法律で義務付けられている兼職届を提出せずに当時の市議会議員2人を公設秘書として採用していたことが明らかになった。
- 2人は、兼務していた期間中、議員報酬とともに公設秘書の給与を国の税金から受け取っていたということです。
- 池下議員は「提出しなかったのはミス」と釈明していますが、日本維新の会も「公設秘書の兼職自体はなんら否定されるものではない」とコメントしています。
- この問題は、来年4月から始まる「医師の働き方改革」に逆行する恐れがあると指摘されています。
バス運転手
- バスの運転手が全国的に深刻な不足に陥っている。
- 業界団体の試算によると、2030年度には約3万6000人の運転手が不足する見込みです。
- 不足の主な原因は、運転手の高齢化と後継者不足、2024年の労働時間規制導入による必要人数の増加などです。
- この問題は、地方だけでなく都市部でも減便や事業廃止が相次いでいます。
- バスは公共交通機関として多くの人々に利用されており、特に高齢者や障害者など移動制約者にとっては重要な移動手段です。
- バスの運行サービス水準が低下すれば、生活インフラが揺らぎかねません。
- 対策として、運転手1人で多くの乗客を運べる大型バスや連節バスの導入や、自動運転技術の活用、行政による支援などが進められています。
- 外国人運転手の活用も検討課題となっていますが、安全性やコミュニケーション能力などに配慮が必要です。
- 運転手の処遇改善も課題ですが、トラック業界に先を越されているのが現状です。
ボルト外れ
- クライミングの名所・埼玉県小鹿野町の二子山で、登攀中にボルトが外れて約5メートル落下し、両足を骨折した男性が、岩場を整備する小鹿野クライミング協会と町に対して、慰謝料など165万円の支払いを求める訴訟を起こした。
- 男性はクライミング歴30年のベテランで、協会が事故の起きたルートを開設し、ボルトを設置したことや、埋設されたボルトの位置や種類が不適切だったことなどを主張しています。
- また、町に対しても、協会の活動に関与しているなどとしています。
- 協会と町は全面的に争っており、クライミングは危険を伴うスポーツであり、事故は自己責任だと主張しています。
- 協会の会長は世界的クライマーの平山ユージさんで、町はクライミングによるまちおこしを推進しており、平山さんに観光大使を委嘱しています。
- しかし、町は議会で「協会とは関係のない民間団体」と答弁しており、協会と町の関係や責任の有無が焦点となっています。
世界大戦
- ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が、ウクライナが敗北すればロシアはポーランドやバルト3国に迫り、第3次世界大戦に発展しかねないと警告した。
- ゼレンスキー氏は米CBSテレビのインタビューで、「プーチン(ロシア大統領)を食い止めるか、世界大戦を始めるか、全世界が選ばなければならない」と述べました。
- ゼレンスキー氏はこれまでの米国の支援に感謝を表明しましたが、追加の軍事支援に対する消極的な意見が米国内で広がっているのを念頭に、世界を守るため「最も高い代償を払っているのは実際に戦い、死んでいくウクライナ人だ」と訴えました。
- この話題は、来年1月に行われるウクライナ総統選や、21日にワシントンで予定されているバイデン米大統領との会談に影響を与える可能性があります。
- また、ロシアとウクライナの間の緊張が高まる中、欧州や北大西洋条約機構(NATO)などの対応も注目されます。
- ロシアはウクライナに対する圧力を強めており、NATOへの加盟や欧州連合(EU)との関係強化を阻止しようとしています。
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